育毛や発毛などの薄毛対策の中には植毛と言う選択肢もあります。そもそも植毛とはどのようなものなのでしょうか?
植毛は髪の薄い部分に直接毛を植えつけるというそのままの方法になります。
直接毛を植えつけていくので施術がうまくいけば、植えた所は黒くなり見た目も変わってきます。
植毛には自分の側頭部や後頭部から髪の毛を採取して植えつけるという「自毛植毛」と、人工的に作られた毛を植える「人工毛の植毛」の2種類があります。
自毛植毛は海外では結構広く行われている方法で、優れた医師であれば、手術によるリスクをかなり抑えることもできます。
ただ人工毛の植毛については注意が必要になります。
これは合成繊維でつくった人工の毛を頭皮に埋め込んでいくのですが、この方法には色々なリスクがあります。
では具体的に自毛植毛と人工毛植毛のメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
目次
自毛植毛のメリットについて
自毛植毛は自分の健康な髪の毛を後頭部などから皮膚と一緒に髪を採取して、薄毛部分に移植するという薄毛治療の方法になります。
植毛方法としては人工毛植毛よりもこちらの方が主流なので、こちらを中心にして検討するといいです。
そんな自毛植毛にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
自毛植毛には拒絶反応がない
自毛植毛は自分の皮膚と髪を移植するので、拒絶反応いわゆる免疫反応と呼ばれるものはないです。
人工毛植毛の場合だと拒絶反応起こるので、効果は期間限定ですが、自分の毛を植毛する自毛植毛では高い生着率を可能にしています。
この拒絶反応がないというのはかなり大きなメリットで、手術する際にも安全に行えることができるので自毛植毛の大きなメリットの一つになります。
自毛植毛の手術成功率は高く効果は確実
自毛植毛は自分の細胞を使っての手術なので拒絶反応がなく、そのため手術の成功率は高く95パーセントと言われています。
育毛剤にはミノキシジルやフィンペシアやプロペシアなど色々な製品がありますが、すべての人に効果があるとは言えないです。
ただ自毛植毛は自分の毛を移植するので、人による効果には大きな差はなく、誰でも高い確率で薄毛に対して効果を実感することが可能です。
自毛植毛は定着するとメンテナンスがいらない
自毛植毛の大きなメリットの一つとして一度定着してしまえばメンテナンスの必要がなく、自分の髪の毛として普通にシャンプーなどを行えるという点があります。
育毛剤などを使っての薄毛対策方法だと、継続的に長く使用していく必要がありますが、自毛植毛の場合なら維持費の必要がないのでメリットが大きいです。
自毛植毛は見た目が自然
自毛植毛は元々は自分の毛髪なので、移植した結果しっかりと生着した部分は自然な頭皮になります。
年齢と共にしっかりと周りの髪の毛と一緒に白髪になったりするので、移植部分が目立つという心配もないです。
やはり自分の髪の毛なので馴染みやすいというのも大きなメリットですね。
自毛植毛のデメリットについて
自毛植毛には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
上記のように大きなメリットの多い薄毛改善の方法なので、デメリットがあるとは思わない人もいるかもしれないですが、いくつかのデメリットがあるのでしっかりと理解しておきましょう。
自毛植毛は大量に移植することはできない
自毛植毛は後頭部などの髪の毛が多く生えている部分の頭皮を移植する方法なので、移植できる数には限度があります。
そのため元々髪の毛の全体量が少ない場合には移植するのが難しい場合があります。元々自分の髪の毛を移植するという方法なので、髪の毛の総量が増えるというものではないです。
自毛植毛を行うためにはある程度の髪の毛がある状態で行うことが必要にあります。
自毛移植では手術が1回で終わらない場合もある
自毛移植する範囲によっては一回の手術で行うには限度があるので、何度かに分けて手術を行うことが必要になる場合もあります。
後頭部からごっそりと移植すればいいのではと思う人もいますが、そうなってしまうと後頭部がスカスカになってしまうので、バランスを考えながら移植する必要があり、自然と移植元になる場所も数箇所に分けていく必要が出てくることもあります。
自毛移植後に起こる副作用
手術後に痛みがあるというのもデメリットになります。手術中は麻酔があるので痛みはないですが、手術後に麻酔が切れたときには人によって痛みを感じることがあるので覚悟しておきましょう。
ただ人によって痛みの度合いは違ってくるので、何ともいえないですがね。ちなみに手術後の痛みに対応した薬はしっかりと処方されるので安心してください。
また自毛植毛を行った際に一時的に脱毛現象が起こることがあります。これは頭皮環境が変化したことで起こる現象で、手術の失敗による副作用ではないです。
自毛移植は費用が高額
自毛移植は保険が適用されれないので、手術費用がかなり高額になります。
人工毛植毛の方も保険適用されないので自毛植毛というよりは植毛全般のデメリットと言えるかも知れないですね。
移植する本数や範囲などによっても料金がかなり違ってきますが、ある程度の金額は想定しておいた方がいいと思います。
効果は高い手術なので費用が高額なのはしょうがない話かもしれないですね。ちなみに自毛移植の費用については下記が参考になるのでご覧ください。
参照:自毛移植の手術方法と費用
自毛移植は効果が出るまでに時間がかかる
自毛移植は生え変わるまでに時間がかかるので、実際に効果が出てくるまでには時間がかかります。
髪の毛にはヘアサイクルがあるので、それによってしっかりとヘアサイクルを経て生着していくので、短期間で髪の毛がフサフサになりたいと思っている人には向いてないかもしれないですね。
具体的には毛髪サイクルに合わせて成長することを考えると生え揃うまでに早くて半年、長くて1年くらい時間がかかる可能性があります。
ただ長い目で見ると、自毛でメンテナンスの必要がなく、自然な仕上がりになるなどメリットも大きいので、長い目で効果をみることができるならいい方法だと思います。
手術傷が残る可能性ある
自分の頭皮の細胞を採取するので、その際の縫合の傷が残るのはデメリットの一つになります。ただそこまで目立つような手術跡にはならないので、大きな心配はないと思います。
また年齢を重ねていって、全体的に薄毛になってくるような場合だと少し目立つようになってくる可能性があります。
ただ最近ではメスを使わない植毛方法もあるみたいなので、そういった方法を利用するとこうしたデメリットはなくなる可能性があります。
自毛植毛の成功率とは?
自毛植毛はメリットも多く薄毛悩んでいる人からすると検討したいと思っている人もいると思いますが、成功率がどれくらいなのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
自毛手術の成功率は90%を超えており、かなり高い確率成功すると思っていいと思います。
自毛植毛はそもそも自分の毛なので拒絶反応などのリスクが小さいので、そういった意味では当然かもしれないですね。
ではそんな成功率高い自毛植毛ですが、失敗するとどうなるのでしょうか?
自毛植毛が失敗した場合
自毛植毛が失敗した場合には手術跡が目立ってしまった場合だったり、髪の毛がしっかりと定着したけど、見た感じに違和感があるなどの場合になります。
自毛植毛は成功率が高い方法ではありますが、全体の仕上がりなどある程度の経験がない医師が施術すると見た目に違和感が生じることがあるので注意が必要です。
つまり成功率が高いからと言って、値段の安さで病院や医師を選ぶのではなく、経験などを基準に医師や病院を選ぶようにした方がいいということです。
人工毛植毛のメリットについて
人工毛植毛はその名前の通り、人工の毛を植毛するという方法です。
自毛植毛は自分の髪の毛を、移植するという方法なので、全体の毛量は変わらないですが、人工毛植毛は人工の毛を埋め込む方法なので、髪の毛の本数は増えることになります。
そんな人工毛植毛にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
人工毛植毛は髪の毛の量が少なくても可能
自毛植毛では自分の髪の毛を移植する方法なので、移植する毛がないと移植することはできないです。
そのため全体的に髪の毛が薄い人には利用できない方法ですが、人工毛植毛は自分の髪の毛の量に関係なく行うことができるので、髪の毛が全体的に薄い人でも行うことができます。
極論を言うと髪の毛がまったくない頭皮にも直接植毛することが可能です。
好きなだけ髪の毛を植えることが可能
自毛植毛は自分の髪の毛のバランスなどを考える必要があるので、無制限に移植することはできないですが、人工毛植毛は好きなだけ髪の毛を植えることが可能です。
そのため広い範囲に髪の毛を埋めて密度を増やしたいという人には最適だと思います。
また人工毛なので長さも自由に変えることが可能なので、好きなヘアスタイルを実現することも可能になります。
そのため割りと自由度が高いと言えるのではないでしょうか。
手術当日から髪の毛がフサフサになる
人工毛植毛は好きなだけ髪の毛を移植することができるので、手術してすぐに効果を実感することが可能です。
手術当日から髪の毛がフサフサになるのは人工毛植毛の大きなメリットの一つになります。
ちなみに自毛植毛の場合だと自分の毛を移植することで頭皮環境が変化するので、それによる脱毛などが起こるので、髪の毛が生え揃うまでに半年から1年くらいかかります。
そう考えるとすぐに効果が目に見えるというのは大きなメリットですね。
人工毛の植毛のデメリットと危険性について
皆さんもご存知だと思いますが、人間には体内へ侵入してくる異物などを排除するために免疫システムが備わっています。
人工毛の植毛は免疫システムから見れば異物なので、排除するためのシステムが働いてしまうことがあります。
そうなると毛が抜け落ちやすくなり、1年間で6割から7割の人工毛が抜け落ちるという結果になってしまいます。
またアレルギー反応を起こす人もいます。
さらに人工毛の植毛は抜けるのを防ぐために自然の毛根よりもさらに深い場所に毛を差し込むのですが、人工毛は成長しないので毛の成長によって毛穴から汚れを押し出すということができません。
つまり汚れが毛穴に残ったままになってしまって、そのまま細菌が増えていくと言うことになります。
そうした結果頭皮の最深部まで感染症にかかりやすいような状態ができあがってしまうのです。
感染症やアレルギーになると頭皮は可能や炎症を起こすだけでなく、繊維化して硬くなって血行が悪くなります。
そうなると元々あった毛までダメージを受けることになってさらに薄毛が進行する可能性があります。
人工植毛で炎症や化膿が発生したら抜くしかなくなる
一度化膿や炎症を起こしてしまったら、原因の人工毛を抜くしかないのですが、毛穴の中で切れてしまったりしている毛を除去するには結構難しいです。
そのため日本ではまだ施術を行っているところがあるようです。
されていますが、また人工毛でなく自毛を使った植毛でも手術で頭皮に植えつけていくので、医師の技量に左右されやすいと言う現実があります。
そのため行う際にはどうしてもリスクが付きまといます。
医師や病院次第ではひどい結果になる可能性もあるので、やるのなら安易に病院を決めるのではなく慎重に選ぶようにしましょう。
あらかじめ医師の経験や施術内容についてしっかりと確認しておくことが大事だと思います。
人工毛植毛にはメンテナンス費用がかかる
人工毛植毛は植毛後にすぐにフサフサになるというメリットはありますが、上記で記載したように1年くらいでかなりの数の人工毛が脱毛していくので、メンテナンスを行っていく必要があります。
人工毛は毎年のように新しい人工毛を補うための植毛を行う必要があるので、トータル的になかなかの費用がかかるようになります。
ちなみに自毛植毛の場合は最初は費用が高額ですが、元々自分の髪の毛なので、一度生着するとメンテナンスの必要がないというメリットがあります。
法律で禁止されるかもしれない懸念がある
人工毛植毛は上記で記載したとおり、アメリカではすでに法律で禁止されている方法です。
そのため日本でも人工毛植毛が法律で禁止される可能性は十分に考えられます。
実際に結構デメリットの大きい方法なので、禁止になってもおかしくないと思います。
禁止になるとメンテナンスなどを行うことができなくなってしまうので、途中で髪の毛の補充ができなくなる可能性があります。
人工毛植毛よりも自毛植毛の方をオススメしたい
短期的には人工毛植毛の方にメリットを感じる人もいるかもしれないですが、先を見据えた場合にはどう考えても自毛植毛の方がメリットが大きいというのは分かったと思います。
また人工毛植毛は感染症などのリスクは非常に大きく、頭皮に目に見えるような跡が残る可能性もあり、さらにまだ生きている髪の毛にも悪影響があるので、メリットよりもデメリットの方が大きく感じます。
基本的に植毛を行う場合には人工毛植毛は除外して考えた方がいいと思います。
どうしても人工毛植毛を行う場合にはしっかりと医師と相談して行うようにするといいです。
ちなみに植毛自体はどちらも保険が適用されない高額治療になるので、行う場合にはある程度の費用を覚悟した方がいいです。
100万円くらいの費用がかかることもしっかりと想定しながら検討するといいです。
当サイトでは植毛以外の方法の薄毛改善方法についても色々な情報を載せているので参考になると思います。
薄毛改善で悩んでいるなら当サイトで載せている方法を色々検討して選ぶようしましょう。